1)凶悪化する侵入犯罪
ニュースでは店舗や住宅地での強盗や空き巣などの犯罪が頻繁に取り上げられています。手口も巧妙かつ凶悪化した侵入犯罪は後を絶ちません。
警察庁の調査によると侵入強盗の件数は平成26年から令和4年まで減少していますが、令和5年では増加し414件(前年比42.7%増)となっています。住宅への強盗は令和4年から2年連続で増加しています。また、令和6年の8月以降は関東近郊を中心に闇バイトによる強盗事件が相次いでおり、強盗殺人、強盗傷人罪といった凶悪犯罪が増えている状況です。(参考:ALSOK HPより)
2)近年の侵入犯罪の状況と手口
近年、一般住宅を狙った「侵入犯罪」は、周囲に気づかれないようにひっそりと行うものではなくなっています。住人の在宅有無に関わらずに複数人で窓などを破壊して押し入ったり、宅配業者などを装って玄関から押し入り、現金や貴金属を脅し取るなど、その手口は巧妙かつ凶悪化しているのです。
上記グラフ及び表 出典:警察庁 「住まいる防犯110」から政府広報室作成資料
まず円グラフ資料を見ると、住宅への侵入口はいずれの住宅形態においても7割以上が「窓」と「表入口」からである事が分かります。
次に、その侵入手口を見てみましょう。
一番多いのが
「鍵の掛かっていない箇所(無締り)」からの侵入です。
少しの時間だから大丈夫と玄関の鍵を閉めずに外に出ていませんか?
対策)➔まずは施錠が大切です。外出時・在宅時を問わず、必ず施錠するという習慣を家族で共有しましょう。
二番目に多いのは「ガラス破り」となっています。
対策)➔ 窓ガラスの全面(鍵まわりだけでは✖!)に防犯フィルムを貼る、補助錠を付ける、夜間は雨戸のある窓は必ず閉めてから出かけるようにしましょう。
他にも「ピッキング」や「サムターン回し」などドアそのものをこじ開ける手口による犯罪も発生しています。こうした手口には、防犯性の高い商品で物理的な対策も必要になります。
3)侵入を諦めさせる物理的な防犯対策とは
玄関や窓の施錠を徹底しただけでは、不十分な場合もあります。
ガラス窓や玄関ドアを破壊してくる侵入者には防犯性能の高い部品で対抗するのが効果的です。
侵入者の7割は「5分以内」に侵入することが出来ない場合は、侵入を諦めるというデータがあります。侵入者による5分間の破壊行動に耐えうる部品として認定されている「CP部品」を採用するのも良いでしょう。ドア、サッシ、ガラス、雨戸から窓のフィルムまで様々な品目が認定されています。
(※ただし侵入を完全に防ぐものではありません。)CP部品には共通標章である「CPマーク」が貼られていますので、購入検討の目安となるでしょう。
また、光や音で威嚇してくれるセンサーライトや警報、防犯カメラの設置は、「この家は防犯対策をしている家だからやめておこう」と思わせる心理的効果も狙う事が出来ますので、有効です。勿論セキュリティサービスを依頼するのも強力な有効手段です。
4)不動産購入時の防犯面チェック
近年の新築戸建ては、建売、注文住宅を問わず、オープンな外構のスタイルが人気であり、門扉や塀がない為に誰でも簡単に敷地内に出入りができるようになっている傾向があります。
宅配業者も玄関前への置き配が当たり前のようになっていますので、敷地内に誰かを見かけても、近所の方もそれが不審者かどうか判断しづらい場合があります。また、大きな庭木やシェードが窓の前に覆っていると死角になります。侵入者が身を隠せる場所を自ら用意していないか、住まいを購入して住み始める時から防犯面を意識して外構や、サッシの仕様を検討する必要があります。
5) 侵入者の好まない「安全なまちづくり」の為に地域で防犯する
このような犯罪に対抗するには、個々人での防犯対策の強化のみならず、地域での防犯への意識的な取り組みが重要です。
自治会などで定期的な「防犯パトロール」や「あいさつ運動」を行っていると侵入者はその地域をターゲットにしにくいそうです。
見かけない人がうろついている、挨拶をしても返さない人がいると目立ちますので警戒されやすいからです。自治会がないエリアでも、お隣やご近所の方と「お互い様の助け合いの気持ち」で気軽に声を掛けあう間柄であると何か異変に気づいた時に協力する事が出来ます。
住民のこうした小さな心掛けの積み重ねによって「犯罪に負けない街づくり」が可能になるのかもしれませんね。
参考出典:政府広報オンラインHPより 『空き巣や強盗から命と財産を守る「住まいの防犯対策」』
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