「不動産を売却したいけど、建物はどうしたらいいかしら・・・」

「相続物件の売却」や「ご自身の住み替えによる売却」、「建替え」など様々な理由で建物を解体する場合、どのくらい費用がかかるのでしょうか？

そもそも戸建て住宅の売却は「建物を残して中古物件として販売する」こともできます。

しかし建物の築年数が経っている場合や傷みが激しい場合は、「古家あり」などの条件付きのままよりも建物を解体して更地にし、「土地」として売却する方がスムーズに取引が出来るケースが多いのです。

解体して更地にして売却する場合、売主が一時的にしてもその費用を負担しなければなりません。

勿論、予め売却希望価格は、売主が負担した解体費用を上乗せして設定することは可能です。

戸建て住宅の場合、解体費用の目安は構造によって異なります。

木造の場合　➔　１坪あたり3万円～5万円程度

鉄骨造の場合　➔　１坪あたり４～６万円程度

鉄筋・鉄骨コンクリート造　➔　１坪あたり６～８万円程度

解体した建材は分別して廃材として処理されます。この運搬や処分にも別途費用がかかります。

上記の価格はあくまで標準的な建物の解体費用目安ですので、構造や建材が特殊な場合は想定以上のコストがかかることもあるでしょう。

建物を解体するには重機が敷地にスムーズに出入りをする必要があります。

建物がどんな立地に建っているのかによって重機の大きさや警備員の配置の必要性の有無などが変わり、解体工事費用は異なってきます。

傾斜地、住宅密集地、狭小地などでは作業に手間や配慮が必要になる為、おのずと費用は上乗せされるでしょう。

解体を依頼する場合は、業者に現地をしっかりと確認してもらい、見積もり作成をしてもらいましょう。

※「アスベスト調査」

解体工事を行う前に調査を行う事が法律により義務付けられています。

アスベストとは、「いしわた(せきめん)」と呼ばれている天然の鉱物繊維のことで、

熱や摩擦に強い為、１９７５年以前に建てられて建物には建材として使用されている可能性があります。

※「外構（塀や庭木、庭石、池、物置など）の撤去、整地」

更地とするには建物以外の外構部分の撤去や整地が必要になります。

このように、不動産の売却時に戸建住宅を解体するには、手間も費用もかかります。

「あえて解体をしてから売りに出す必要があるのか？」と思う方もいるでしょう。

私たちが反対に買主側の立場になって考えてみましょう。

これから大きな買い物をする買主にとっては「購入後に負担が少ない物件」に魅力を感じます。

仮に建物を残して売却したとして、価格交渉の際に買主側から解体費用分の値引きを要求される可能性もあります。

買主側にとってもまだ建物に資産価値があるのか、売主側が費用をかけても更地にした方が結果的にはスムーズに、より高額で売却出来るのかなど、ケースバイケースで判断が必要になります。

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